交際中に、こんな言葉を聞くことがあります。

「うちの父は、家族の誕生日を必ず祝っていた」
「うちの母は、毎日食事を作ってくれた」

本人は実家の話をしているだけかもしれません。

でも、そこには、その人が育った家庭で「当たり前」だったことが表れています。

結婚相手に何を望むかは、親から受けた影響と無関係ではありません。

親がしてくれたことを、全部求めるわけではない

父親が家族に惜しみなくお金を使う人だったからといって、結婚相手にも同じ経済力を求めるとは限りません。

母親が料理上手だったからといって、毎日手料理を望むとも限りません。

その一方で、忙しくても話を聞いてくれたことを大切に思っていて、「結婚相手にも、話を聞いてほしい」と感じる人はいるでしょう。

親から受けたもののうち、自分にとって大切だった部分が、結婚相手への期待になることがあります。

何が大切だったかは、本人に聞かなければ分かりません。

親を反面教師にすることもある

親の影響は、「同じような家庭を築きたい」という形ばかりではありません。

「父はよく大声を出す人だった」
「母は父に強く当たる人だった」

そんな経験から、「自分たちは穏やかに話せる夫婦になりたい」と考える人もいます。

親の姿は、結婚生活の手本になることも、反面教師になることもあります。

だから、「お父さんがそうだったなら、男性にもそれを求めているはず」「お母さんがそうだったなら、女性にも同じことを望むはず」と決めつけることはできません。

相手の「当たり前」を、交際中に知っておく

結婚後にすれ違いやすいのは、自分にとっての当たり前が、相手にも通じると思っていたときです。

「疲れて帰ったら、少し話を聞いてほしい」
「意見が違っても、大声を出さずに話したい」
「誕生日は、二人でお祝いしたい」

本人には大切なことでも、相手は違う家庭で育っています。言葉にしなければ、知らないままかもしれません。

交際中に「うちの父は……」「うちの母は……」という話が出たら、親の人物像だけで判断せず、聞いてみてください。

「あなた自身は、どんな夫婦でいたい?」

何を受け継ぎたいのか。何は繰り返したくないのか。その答えに、その人が結婚生活で大切にしたいことが表れます。

相手が当然してくれると思っていることほど、結婚前に言葉にして確かめた方がいい。

それだけで防げるすれ違いは、少なくないと思います。