少し婚活から先の話です。

結婚して子供ができると、

「出産に夫が立ち会うか」

という話が出てくる夫婦も多いでしょう。

立ち会い出産というと、

「生命の誕生に感動した」

「妻の大変さが分かった」

「夫婦の絆が深まった」

という話をよく聞きます。

実際、

そう感じる男性も多いと思います。

ただ私は、

立ち会い出産=絶対にした方がいい

と単純に考える必要もないと思っています。

出産への感じ方は男性によって違う

出産というのは、

きれいな場面だけではありません。

痛みもあります。

血もあります。

緊張感もあります。

妻が苦しんでいても、

夫には何もできない時間もあります。

そういう状況を目の前にして、

「感動した」

と感じる男性もいれば、

「怖かった」

「何もできなくてつらかった」

と感じる男性もいます。

どちらが正しいという話ではありません。

人によって受け止め方が違う

ということです。

立ち会うことと、全部を見ることは違う

ここは案外大事だと思います。

立ち会い出産というと、

出産のすべてを間近で見るようなイメージを持つ男性もいます。

でも、

夫の役割は出産を観察することではありません。

妻のそばにいる。

手を握る。

声をかける。

必要なら助産師さんとのやり取りを手伝う。

それだけでも立派な立ち会いです。

どこに立つのか。

どこまで見るのか。

自分に何をしてほしいのか。

そういうことも、

事前に二人で話しておけばいいと思います。

妻が望むから、夫は絶対に立ち会うべき?

私は、

ここも少し考えていいと思っています。

もちろん、

出産する本人の希望はとても大切です。

一番大変なのは女性です。

ただ、

男性側が出産を見ることに非常に強い不安を感じているなら、

それを

「夫なんだから当然」

「愛しているなら立ち会えるでしょう」

と片付ける必要もないと思います。

逆に、

夫が立ち会いたくても、

妻が

「出産している姿は見られたくない」

と思うこともあるでしょう。

どちらもおかしくありません。

夫婦なのですから、

世間の正解ではなく、二人の正解を決めればいい

と思います。

「感動した」だけが本音とも限らない

出産後、

男性に感想を聞けば、

「感動した」

「妻を尊敬した」

という答えが返ってくることが多いと思います。

もちろん本心でしょう。

でも、

人間の感情は一つではありません。

感動した。

怖かった。

心配だった。

無力感があった。

ホッとした。

いろいろな感情が同時にあっても不思議ではありません。

だから、

立ち会った男性が少し複雑な気持ちを持ったとしても、

それを

「おかしい」

と考える必要はありません。

立ち会い出産のメリットはある

一方で、

出産時に信頼できる人がそばにいることは、

産婦にとって安心につながることがあります。

研究でも、

出産中に継続的な支援を受けた女性は、

出産経験への満足度が高くなるなどのメリットが報告されています。

ただし、

その付き添い者は必ずしも夫でなければならないわけではありません。

大切なのは、

出産する女性が「そばにいてほしい」と思う人がいること

です。

正解は夫婦によって違う

私は以前、

立ち会い出産について男性から相談された時、

あまり積極的には勧めていませんでした。

今は少し考え方が変わりました。

勧める、勧めないではなく、

二人で事前に話した方がいい

と思っています。

妻は、

何をしてほしいのか。

夫は、

どこまでなら安心して立ち会えるのか。

不安はあるのか。

途中で気分が悪くなった場合はどうするのか。

そういうことを話しておけばいい。

立ち会ったから良い夫婦になるわけでもありません。

立ち会わなかったから愛情がないわけでもありません。

出産という大きな出来事を、

二人が納得できる形で迎えること。

それが一番大事なのだと思います。