結婚について考えるとき、

「あんなことをしてあげたい」
「こんなこともしてあげたい」

と思うのと、

「あんなことをしてもらいたい」
「こんなこともしてもらいたい」

と思うのでは、少し違います。

相手のために何ができるかを考えている人には、一緒に暮らす楽しさを感じます。交際中にも、その気持ちは伝わるものです。

さて、我が家の話です。

私は長年、「してあげる側」として生きてきたつもりでした。先日、そんな私が妻にささやかなお願いをしたところ、なぜか喧嘩になりました。

これは妻が悪い。少なくとも、私はそう思いました。

近くで見ていた娘に聞きます。

「どう考えたって、お母さんがおかしいよな?」

娘は言いました。

「どっちもどっちじゃない?」

思いがけない判定です。そこで息子にも聞きました。

「お前はどう思う?」

「どっちもどっちだと思うよ」

二人そろって同じ答えとは。私は、遠慮せず本音を言っていいのだと伝えました。

「お父さんは、お前たちに、争いを恐れて真実に目をつぶる。そんな生き方だけはしてほしくない。どうかお前たちの心の声を聞かせてほしい。」

すると二人は、声をそろえました。

「だから、どっちもどっち!」

我が家の正義はどこへ行ったのでしょう。